エイドリアン・スーティル(カーナンバー20、VJM02/01)
フリー走行3回目:17番手、1分49秒122(17周)
Q1:16番手、1分48秒231(10周)
トニオ・リウッツィ(カーンナンバー21、VJM02/04):
フリー走行3回目:16番手、1分49秒055(16周)
Q1:20番手、1分48秒792(8周)
フォース・インディア・フォーミュラ1チームは、照明の中に浮かび上がるシンガポールのマリーナ・ベイ・サーキットで行われた期待はずれの予選を耐え忍んだ。エイドリアン・スーティルもビタントニオ・リウッツィもQ2進出を果たせなかった。スパとモンツァで素晴らしい功績を残したために、Q2進出の期待は高かったが、トラフィックと高ダウンフォースセットアップの取り合わせで、その期待も裏切られてしまった。
27日(日)に61周で争われる決勝をスーティルは16番手から、リウッツィは20番手からスタートする。
エイドリアン・スーティル(カーナンバー20)
「見ての通り、直線やスパとモンツァのような高速サーキットでは、僕たちの速さは健在だけれど、このサーキットはダウンフォースがすべてなんだ。モンテカルロとよく似たセットアップだけれど、モンテカルロの2倍の長さと2倍のコーナー数を備えているから、1周で大きな差がついてしまう。今週末はずっとグリップレベルに問題があるんだ。もう少し競争力があると思っていたけれど、あまりにタイムがきっ抗しているのでトラフィックの影響でほんの少しタイムを落としただけでも大きくポジションを落とすんだよ。一番良いラップを走っていた時にフィジケラ(ジャンカルロ・フィジケラ/フェラーリ)が第2セクターで僕の前にいたためにタイムを落としてしまったこともあって16番手となった。難しくなるだろうけれど、何ができるか考えるよ。長いレースになるし、何が起こってもおかしくないから最善を尽くす」
ビタントニオ・リウッツィ(カーナンバー21)
「スパやモンツァなどの低ダウンフォースのサーキットに比べて、ここのようなサーキットで難しさを感じることはわかっていたけれど、ここまで厳しいとは予想していなかった。トラクション不足に悩まされたし最適なバランスも見つけることができなかった。スーティルと僕は同じ問題を抱えたようだ。僕の最速タイムはすごく良くて、もしかするとコンマ数秒縮めることもできたかもしれないけれど、今回のQ2進出はとても難しかったと思う。燃料を多く積んだときの僕たちはとても競争力があるけれど、このグリッドからではやっぱり厳しいはずだ。それでも、ここみたいなサーキットでは何が起こるかわからないし、もし僕たちがレースを良いペースで走って(クルマの)バランスも良ければ結構なポイントを獲ることもできるよ。市街地サーキットは大抵の場合、大変な状況になるからここであきらめたりはしないさ」
ビジェイ・マリヤ(チェアマン兼チーム代表)
「スパとモンツァでずばぬけたパフォーマンスを披露したが、この週末は厳しくなることを予想していた。集団の中でもトップクラスの速さを備えたクルマを持っていると自負しているが、残念ながら高ダウンフォースのサーキットではそのパフォーマンスを見せることができず、スパとモンツァでわれわれの後ろにいたチームがここではわれわれの前にいるという結果になった。しかし、特別にダウンフォースの高いサーキットはカレンダー上に2つしか存在しない、つまりここシンガポールとモナコだ。そのため、たった1つの(高ダウンフォースサーキットでの)レースのためにこれまでの進歩を投げ打つことはできないのだ。波乱が起きるであろう、長くやりがいのあるこのグランプリを今も楽しみにしているし、連続ポイント獲得記録を更新し続けるために全力を尽くすつもりだ。もっとわれわれのクルマに合うはずの鈴鹿やインテルラゴスといった、より伝統的なサーキットに期待を抱いている。」