ジャンカルロ・フィジケラ(フェラーリ)はフェラーリ加入後、2戦目となるシンガポールGP予選で18番手という下位に沈み、非常に、かつ目に見えてガッカリしていた。
フィジケラは2週間前のモンツァで、ルカ・バドエル(フェラーリ/テストドライバー)に代わり、競争力のない週末を過ごした。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に対して、フィジケラは「残念なことに改善はされなかった」と述べ、次のように説明している。
「サーキットはとてもバンピーだし、壁はすごく近いんだ。ブレーキングのときには自信を失っているよ」
さらにフィジケラは、チームメイトのキミ・ライコネンと比較すると、ブレーキング時にラップタイムのほとんどを失っていることも認めている。
「ブレーキングポイントにやって来るたびに思うんだ。今はフェラーリに乗っていて、フォース・インディアじゃないんだってね。ブレーキも違うやり方で踏まないといけないし、シフトダウンも遅めなんだよ」
さらにフィジケラは続けた。「グリッドはすごく接戦で、(クルマの)見た目は似ているけど、完全に違うんだ。僕にとって最高の解決策は、丸1日を使ってテストを行うことだろうね。そうすれば、もっと自信が得られると思う」
多くの関係者は、フィジケラがこれまで使用していたメルセデス・ベンツのエンジンが最高だと信じているようだが、問題はフェラーリのエンジンではないとフィジケラは言う。
「(2社のエンジンの)パワーは同じなんだ。でもフェラーリの方が運転しやすいよね」
そんな中、フィジケラの元チームメイトであるエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)は、フィジケラに同情の念を示している。
「僕が(フェラーリにオファーを受けるという)同じ状況にいたら、どんな決断をしたか分からない。難しい決断だと思う」
「僕はモンツァでフォース・インディアに乗って、ポイントを取れたことがうれしいよ」とスーティルは加えた。