鈴鹿の話題になるだけで、ドライバーは心を躍らせる。素晴らしいこのトラックには、スタート後のS字、簡単には攻略できないスプーンカーブ、タイトなヘアピン、高速の130Rなど、あらゆるタイプのコーナーがある。2007年と2008年は富士スピードウェイで日本GPが開催されていたため、ドライバーたちは鈴鹿での挑戦をほぼ3年間待ちわびていたことになる。鈴鹿へ帰ってくる日本GPは、10月4日(日)に決勝が行われる。
ロバート・クビサ
「また鈴鹿でレースできることを楽しみにしているよ。ドライブするのが刺激的なトラックだし、僕にとっては世界で最高のサーキットなんだ。とても挑戦しがいのある高速コーナーがたくさんある。特に130Rはスピードが高いね。ファンも最高だよ。2006年には、夜遅くまで多くのファンがグランドスタンドに残っていたんだ。みんなかなり情熱的だし、心からF1を楽しんでいるね」
ニック・ハイドフェルド
「お気に入りのサーキットがカレンダーに戻ってきたからうれしいよ。どんな風に変わったのか確認するのが楽しみだね。一部が再舗装されているって聞いたし、大自然の影響を受けることもあるんだよね。今までには地震があったこともあるし、台風が接近したこともあった。いつも天候が重要な要素になるし、土砂降りになることも多いんだ。かなり長くて、変化に富んでいて、美しいように流れるサーキットだよ。複合コーナーになっている1、2コーナー、そしてS字の連続コーナーなんて、もう最高だね。でも、正確に流れるような走りをしないといけない。1つのコーナーでミスをすると、すべてが台無しになるからね」
「日本に行くこと自体も楽しみだよ。初めてのときはそうでもなかったけど、今では大ファンなんだ。食べ物も、他では味わえない雰囲気も大好きだよ。鈴鹿でのレースの前には、東京で数日過ごす予定になっている」
マリオ・タイセン(BMWモータースポーツディレクター)
「すぐに次の戦いが始まる。シンガポールでのナイトレースの7日後、鈴鹿で日本GPが戦われ、これによってBMWグループにとって重要な地域での連戦が終了となる」
「鈴鹿はドライバーにとって最も厳しいサーキットであるため、ドライバーやファンから絶大な支持を得ている。うまくバランスの取れたクルマに仕上げることが不可欠だ。また、エンジンにとっても厳しいサーキットだと言える。超高速の130Rでは、最大で6Gもの横方向の負荷がかかるため、適切にオイルを循環させることが重要だ」
ウィリー・ランプ(エンジニアリング責任者)
「数多くの高速コーナーにより、鈴鹿サーキットはF1カレンダーで最も厳しい挑戦になっている。第1セクターのS字がラップタイムに大きく影響する。ここを理想的なラインで走れなければ、かなりのタイムを失うことになる。独特な特徴があるセクターで、他のF1サーキットに同じようなセクターはない。きついヘアピンもあるが、中高速コーナーでサーキットの大部分が構成されている。ストップ・アンド・ゴーのシンガポールとは、対照的なサーキットだ。だがクルマのセットアップとしては、シンガポールと似たような高ダウンフォースにセッティングされる」