セバスチャン・ベッテル
「スゴいレースだった! ポールを獲ったことで、レース戦略的に僕らがもっとも有利だったのは確かだけど、まずはスタートをきっちり決めないといけないよね! 順位を守ることに関しては、かなりの自信があった。過去に良いスタートを切った実績があるからだ。でも、思ったよりギリギリだったよ! 1コーナーに進入した時、いきなり左サイドからメルセデス・ベンツのロゴマークが僕の目に飛び込んできたんだ。でも僕のほうが内側だったから、そのぶん有利だった。その後は集中して、とにかく毎周プッシュしたよ。マシンは素晴らしかった。序盤からかなりのギャップを築くことができたからね。第1スティントは、僕らのほうがルイス(ハミルトン/マクラーレン)より2周、ヤルノ(トゥルーリ/トヨタ)より1周長かったので、すべてがうまい方向にいった。レースをほぼ全面的にコントロールできたよ。最後スティントはソフトタイヤを履いたんだけど、ちょっと楽しんじゃおうと思って、1周だけ飛ばしたんだ。1分32秒5ぐらいだったかな? そうしたら、早速エンジニアから無線連絡が来て、”タイヤに気を付けろ。セーフティカーが出ないとも限らないから”って注意されちゃった。その2周後だよ、ほんとうにセーフティカーが出動したのは!」
「トップを走る立場からすると、ありがたくはないよね。でも一応タイヤはいたわっていたし、良い再スタートも切れた。僕の背後にいた周回遅れのグロジャン(ロメ・グロジャン/ルノー)には多少のギャップを付けていたし、やがて3、4周で再び差を広げることができた。そんな調子で優勝できたんだ。やっと勝てたよ! めちゃくちゃうれしい。チェッカーの時、喜びのあまり無線で叫んじゃった。このところ数戦、速かったりそうでもなかったり、アップダウンのあるレースが少し目立ったけど、今日はバッチリだ。再び日曜日の決勝で一番に戻れて最高だ。チームのみんなやレッドブルの全員にすごく感謝している」