おそくとも2008年のシーズン最終戦ブラジルGPの時点で、FIA(国際自動車連盟)の高官が「クラッシュゲート」事件を知っていたと報道されている。
9月18日(金)にイギリスの新聞『Daily Mirror(デイリー・ミラー)』は、ネルソン・ピケ・シニア(ピケJr.の父)が8月17日(月)にFIAからこのスキャンダルについて調査するように派遣された調査官への証言内容を掲載した。
その証言の中で、ピケは息子から意図的なクラッシュの話を2008年のシンガポールGPの数日後に聞き、元ブラバムチームの同僚であるチャーリー・ホワイティングにすべてを明らかにしていたという。
現在、ホワイティングはFIAの安全と技術部門の代表、F1のレースディレクター、スターター、そして何か事件が起きた時にF1チームがFIAに連絡をする際に最初に連絡を取る人物でもある。
ホワイティングは1980年代にバーニー・エクレストン率いるブラバムチームでシニア・メカニック兼エンジニアとしてチームのドライバーであったピケと共に働いていた。
「とにかくブラジルでチャーリーと話したんだ・・・・。彼を捕まえて“これを持ちだしたら、息子のネルソンに何が起きる?”と話したんだ。息子のキャリアをめちゃめちゃにしてしまうのではないかと恐れていたんだ」とピケはいう。
「ブラジルのレースでチャーリーを呼び出して、すべてをチャーリーに話したんだ」
マックス・モズレー(FIA会長)は先週モンツァで開催されたイタリアGPで、FIAはすでにうわさを耳にしていたが、ピケJr.が公式な申し立てをしたあとでなければ動けないと語っていた。
しかし、FIA会長自身もピケ一家の申し立ての内容を実際に耳にしたのは今年の7月だと言っている。
FIAはこの件にかんして、コメントを出していない。