ザウバーのカドバックへの売却が、危機的な状況にあるようだ。スイスの『Sonntagszeitung(ゾンタークス・ツァイトゥング )』紙が報じている。
『Sonntagszeitung(ゾンタークス・ツァイトゥング )』紙は、カドバックの裏にいる中心的人物はラッセル・キングだと報じた。キングは、保険の詐欺で服役したことがあり、法廷から資産を凍結された過去もある。
トヨタがF1からの撤退を発表したため、ザウバーは2010年の参戦がFIA(国際自動車連盟)から正式に認められることを待っている状態だ。
しかし憶測とは異なり、カドバックのF1投資家たちは、裕福な中東の一族から資金を得ているわけではないと『Sonntagszeitung(ゾンタークス・ツァイトゥング )』紙は報じている。
実際の資金力がないとすれば、FIAが2010年の参戦許可をためらっていることにも説明がつく。また、明らかにキングにはこのプロジェクトへ投資する能力がないことを知り、BMWの法務部門でさえ驚いたと報じられた。
キングは、2009年シーズンを6位で終えたBMWザウバーの分配金をあてにしているとみられる。だが、FIAは分配金以外の資金的な能力の証明を求めている。
9月にキングは、数年前にドバイを拠点にするF1チームの設立を試みたと語っていた。いくつかの既存F1チームがカドバックのザウバー買収に懸念を示しているのは、このためであるようだ。
FIAは今月中に最終的な2010年のエントリーリストを発表するとみられている。