シンガポールのライトの下、熱戦が繰り広げられ、セバスチャン・ベッテルはライバルのブラウンGP勢(ジェンソン・バトン5位、ルーベンス・バリチェロ6位)の前、4位でフィニッシュした。マーク・ウェバーは45周目にクラッシュを喫し、早々とレースを終えた。
セバスチャン・ベッテル(カーナンバー15):4位フィニッシュ、2番手スタート
「トラックの汚れた側にいたから、スタートはそんなに良くなかった。でもドライブスルーペナルティーを受けるまでは、僕にとってはかなりいいレースだったよ。なぜペナルティーを受けたのか、少し疑問だよね。だって、あの時点ではプッシュする理由がなかったんだから。ルイス(ルイス・ハミルトン/マクラーレン)が燃料を多く積んでいて、コースに長くいたからピットストップでは抜けないことが分かっていた。だから、無線で聞いたときはビックリしたよ。僕たちはブレーキがギリギリだったし、トラフィックに捕まっていたときは、いつもより早くアクセルから足を離して、少しスムーズにブレーキを踏んでいたんだ。時々、少しブレーキを冷却しないといけなかったよ。またプッシュできるようにね。常にクルマと相談する必要があるんだ。選手権のことを考えると、ここ数年でいろんなタイトルの決まり方を見てきたと思う。次の数戦でのアプローチはシンプルだ。ポールを取って優勝する努力をする。とても簡単でしょ」
マーク・ウェバー(カーナンバー14):リタイア、4番手スタート
「僕たちはブレーキトラブルを疑っていたから、ピットストップのときにメカニックたちは目が確認した。僕としては、レースを続けるのも、まともなように思えたけど、その後故障してリタイアしたんだ。みんな、できるだけのことはすべてやってくれた。故障っていうことはリタイアが決定したようなものだから残念だよ。ストリート・コースならではだけど、最初のラップはかなり激しかったね。7コーナーでフェルナンド(フェルナンド・アロンソ/ルノー)と少しバトルをしたんだ。僕たちは2人ともコースを大きく外れてしまった。9周くらい後に、フェルナンドを前に行かせないといけなかったけど、残念なことにグロック(ティモ・グロック/トヨタ)も間に入ってきて、2人とも先に行かせなきゃならなかった。僕のレースはそこで厳しくなった。五分五分な出来事だと思ったけど、スチュワードは僕にフェルナンドとグロックを前に行かせることを決めたんだ。だから第1スティントで一生懸命やってきた成果を失ってしまった。厳しいペナルティーだと思うね。キミ(キミ・ライコネン/フェラーリ)もスパで同じようなことをして、ペナルティーはなかったのに。今週末は、ガレージのみんなにお礼を言いたいね。彼らは素晴らしかったし、そのおかげで僕たちはコンストラクターズ選手権で2位にいられるんだ。今年、上位でフィニッシュできるように祈っておくよ」
クリスチャン・ホーナー(チーム代表)
「非常に残念な1日だった。残念なことに、1人はあまりにも多くのアクシデントに見舞われたよ。両ドライバーとも、いいスタートを決められなかった。グリッドの汚れた側からだと避けられないことだがね。それでロズベルグ(ニコ・ロズベルグ/ウィリアムズ)はセバスチャンを抜くことができたんだ。マークがグロックとアロンソの後ろに下がらないといけなかったのは残念だ。2人とも7コーナーでコースオフを喫したのにね。それからセバスチャンにはドライブスルーペナルティーもあった。縁石を越えたときにディフューザーにダメージを負ったが、それでも本当に競争力のある走りをして4位フィニッシュを飾った。マークには、ブレーキカバーに問題があったから安全性を確認するために数周早めにピットに呼んだんだ。見たところ、ブレーキパッドにもブレーキディスクにも問題はなさそうで、冷却用ダクトからゴミを取り除いた。ピットストップの後、ブレーキの摩耗が進み続けていた。ブレーキディスクの故障が発生した疑いがあって、ちょうど呼び戻すところだったんだ」
ファブリス・ロム(ルノーエンジニアリング部門責任者、トラックサポート)
「非常に、非常に残念な結果だ。1人はペナルティーを受け、1人はリタイアしたんだ。だから予選で示したことと比較すると、非常に悪い日曜日になってしまったよ。明るい面を見ると、エンジントラブルには見舞われず、クルマのパフォーマンスも良かったから、来週の日本GPでもっといい結果を手にすることを願おう」