メルセデスは”友好的”にマクラーレンから手を引くが、2010年からは”ライバル”になる。
マクラーレン・グループが2011年までに、現在ダイムラーが保有している40%の株式を買い戻し、メルセデスはブラウンGPの経営権を獲得して、メルセデスGPへのチーム名を変更することが16日(月)に発表された。
今後のブラウンGPの株式は、ダイムラーAGが45.1%、ダイムラーの株主であり、アブダビ政府系の投資会社アーバルが30%を保有し、残りの24.9%は現在の保有者たちの手元に残る。
ロス・ブラウン(チーム代表)など、チーム首脳陣は現在の地位にとどまるが、メルセデスの競技責任者であるノルベルト・ハウグは、マクラーレンのガレージから移動してくることになる。
ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は、マクラーレンについて次のように語った。
「トラック上ではライバルになる。だがトラック外では、世界中の観客へ最高のものを提供するため、マクラーレンや他のチームと協力していく」
しばらくはマクラーレンのカラーリングはシルバーのままになるものの、1995年にパートナーシップを結んでから初めて、2010年からはマクラーレンがメルセデスにエンジンの料金を支払うことになる。
また、メルセデスGPは、2009年のブラウンGPの写真を画像処理し、シルバーと黒のカラーリングにメルセデスのロゴであるスリー・ポインテッド・スターをまとった画像を公開している。
さらにツェッチェは、マクラーレンが独自のスポーツカー製造に向けて動き出したことが、メルセデスとマクラーレンの関係に影響したと認めた。
「ダイムラーとメルセデス・ベンツの利益ではなかった」とツェッチェは語っている。
ドライバーについては、ドイツ出身のニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)の加入が有力視されているが、ハウグは数日以内に2010年の完全なラインアップを発表したいと語っていた。
F1の新チャンピオンであるジェンソン・バトン(ブラウンGP)は、メルセデスGPとマクラーレンのどちらとも契約する可能性があると言われている。