2009年日本GPプレビュー(フォース・インディア)

2009年10月01日(木)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
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シンガポールでの戦いのわずか1週間後、フォース・インディア・フォーミュラ1チームは伝説のトラック、鈴鹿サーキットで10月2日(金)から4日(日)にかけて、FIAフォーミュラ1世界選手権第15戦、日本GPを戦う。

名古屋にほど近い鈴鹿サーキットの全長は約6km、低速シケインから、7速の時速300kmで抜け、4Gもの負荷がかかる高速の130Rなど、あらゆる種類のコーナーが待ちかまえる。このトラックでは、ミディアムからローダウンフォースの空力セッティングとなるため、チームは同じようなセットアップで戦ったベルギーやイタリアでの強さを再現したいと願っている。

ビジェイ・マリヤ(チェアマン兼チーム代表)
Q:シンガポールのレースはいかがでしたか? 予想していた通りだったのでしょうか?
ビジェイ・マリヤ(以下、マリヤ):スパやモンツァの結果により、われわれへの期待は高くなったが、シンガポールでは厳しい状況になると分かっていた。しかし、進出できると思っていたQ2への進出を逃すほど苦戦したことには、少し驚いた。だが、その原因は分かっている。シンガポールは、特に大きなダウンフォースを必要とするサーキットで、このようなサーキットでわれわれは苦しむ傾向にある。しかし、シーズン後半で高ダウンフォースになるのはシンガポールだけであり、1つだけのレースに資源を投入するのではなく、自分たちが強さを発揮できるレースへ集中することを決断する必要があった。

Q:それをふまえた上で、鈴鹿ではより高い競争力を発揮できるとお考えですか?
マリヤ:もちろんだ。鈴鹿では、ダウンフォースをより少なくするので、われわれのクルマには合っているだろう。それに加え、両ドライバーともサーキットをよく知っているので、彼らも自信を持っているはずだ。トニオ(ビタントニオ・リウッツィ)は完全にスピードをつかんでおり、1年の中で最も身体的に厳しいとも言えるシンガポールGPを走りきった。エイドリアン(スーティル)も見事な走りを見せていたので、われわれは前向きになっている。まずは再びQ2へ進出すること、そしてレースでのポイント獲得も狙っていきたい。シーズンの残りでは、これが目標になる。

エイドリアン・スーティル(カーナンバー20、VJM01/01)
Q:次は日本GPです。レースを前にした心境をお聞かせください。
エイドリアン・スーティル(以下、スーティル):このレースは本当に楽しみだよ。2006年は日本に住んでいて、全日本F3を戦っていたから、トラックのことはよく知っているんだ。最高のドライバーズ・トラックだよ。覚えるのがとても難しいけど、うまく走れたときの喜びは大きいんだ。僕たちのクルマは、ミディアムからローダウンフォースのトラックで強さを見せてきたから、鈴鹿も僕たちには合っているはずだね。自信を持っているトラックだし、クルマにも自信がある。この2つの自信がいい結果につながると前向きに考えているよ。

Q:シンガポールでのパフォーマンスには失望されましたか?
スーティル:シンガポールでは厳しくなると思っていたけど、タイヤとうまく合うセットアップが見つけられなくて、予想以上に苦しんだ。予選も期待していたほどではなくて、それがレースに影響してしまった。かなりの燃料を搭載して、天候の変化やセーフティカーみたいなチャンスを待っていたんだけど、アルグエルスアリ(ハイメ・アルグエルスアリ/トロ・ロッソ)に前をふさがれてしまったんだ。彼はかなり遅くて、僕もイライラしていたんだと思う。彼を抜こうとしたんだ。ニック(ハイドフェルド)が巻き込まれてしまったことは、申し訳ないと思っているよ。

ビタントニオ・リウッツィ(カーナンバー21、VJM02/04)
Q:スパやモンツァの再現はチームにとって難しいことですが、シンガポールでの苦戦ぶりには驚きましたか?
ビタントニオ・リウッツィ(以下、リウッツィ):本当に厳しい週末だったね。モンツァではトップも狙えたけど、シンガポールでは目を覚まされたようで、2台ともQ2に進めなかった。僕も予選では、オーバーステアにかなり苦しんでいたんだ。最後の4つのコーナーで大きくタイムを失っていたけど、あれがなければエイドリアンにかなり近づけたはずだよ。僕たちは、シーズン序盤から高ダウンフォースでは苦しんでいたし、多くのチームが高ダウンフォース用の大規模な改良を行っていた。それも苦しんだ理由だね。僕たちの競争力は高くなかったけど、レースをフィニッシュできたのはいいことだよ。1年で最も身体的に厳しいレースだったから、61周を走りきったことは僕自身にとってもいいことだった。スピードと、身体的なコンディションを取り戻すことが大切だったからね。

Q:ご自身では、もうスピードを取り戻したと思いますか?
リウッツィ:鈴鹿では、もっと調子を上げられると思う。シンガポールは感覚を取り戻すのが難しいサーキットなんだ。かなり高い集中力を維持して、ウォールには当てないようにする必要があるからね。通常とは違うんだよ。でも、レースを走りきったことは、かなり役に立った。理想のスピードに近づけたと思う。鈴鹿への準備はできている。2006年に行ったことがあるけど、好きなサーキットだよ。スパとシンガポールの間のようなセットアップになるから、鈴鹿のことは楽観視しているよ。僕たちにも競争力はあるはずだからね。今年はおかしな1年になっているけど、スパとモンツァで表彰台に上がっているんだから、文句は言えない。それにこれからは、より僕たちに向いているトラックが続くからね。

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