小林可夢偉(トヨタ)が、2010年にトヨタのレースシートを得る可能性がある。これはトヨタのジョン・ハウエット(TMG社長)が認めたものだ。
可夢偉は先週末、負傷したティモ・グロック(トヨタ)の代役としてインテルラゴスでF1デビューを果たした。また、もしグロックが来週末までに回復できない場合、アブダビも可夢偉が走るとみられている。
トヨタは、GP2アジアでチャンピオンになった可夢偉の起用を希望しているとのうわさもある。また、鈴鹿でグロックが体調不良になった際には、「コバヤシ熱」が原因だと皮肉交じりに報じるドイツメディアもあった。
シーズン終盤になって可夢偉が登場したことは、11月に行われるトヨタの役員会に関連しているとの見方もある。この役員会で、トヨタチームの2010年予算の承認が話し合われるとされている。
ブラジルGPで目立った走りを披露した可夢偉は高い評価を得た。しかし、ブレーキングゾーンで走行ラインを変更したとして非難するなど、批判の声があったのも事実だ。
また、可夢偉は中嶋一貴(ウィリアムズ)とも接触し、中嶋がクラッシュしていた。ウィリアムズのチーフエンジニアであるロッド・ネルソンは「コバヤシが彼(中嶋)の前で横に動いたため」事故が起きたと語っている。
「彼のことも真剣に検討すると言わざるを得ないが、ペースで若干の後れを取っていたので、様子を見る必要があるだろう」ハウエットは『Reuters(ロイター)』通信へこう語った。