マクラーレン、メルセデスとの契約更新を発表

2009年11月17日(火)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
マクラーレン、メルセデスとの契約更新を発表 thumbnail

◇関連トピックス - |

マクラーレンがメルセデスとの契約延長を発表した。以下、マクラーレンからのプレスリリース。

マクラーレンとメルセデス・ベンツは、長期にわたる戦略的な協力関係を更新したことを発表する。

今回の合意はF1での6シーズン(2010年から2015年)についてのものであり、2015年以降も更新できる条項が含まれている。

マクラーレン・レーシングの親会社であるマクラーレン・グループと、メルセデス・ベンツの親会社であるダイムラーAGが何週間にもわたり、注意深く協力的に話し合った結果、両社がお互いに関与し続けるという今回の合意に至った。両社は、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス・フォーミュラ1でのパートナーシップにかかわり続けていき、グランプリ・レースにとっての最大の利益を追求していく意志を共有している。またこの合意は、両社の自動車生産に対する独自の戦略を反映したものでもある。

更新された長期にわたる戦略的な協力関係は、以下の3つの要点に反映されている。

1:メルセデス・ベンツは2015年までマクラーレンにF1エンジンを供給する

1995年に始まったマクラーレンとメルセデス・ベンツのパートナーシップは、F1の歴史の中でも最も長いエンジン供給関係になっている。2009年はパートナーシップ開始から連続15年目であり、2015年には21年になることから、F1で最も長い協力関係がさらに長期的なものになる。そのため両社は、長期にわたる戦略的な協力関係を更新する一環として、関係を継続させることにし、2015年以降も更新できる条項を含めた。チームは今後もボーダフォン・マクラーレン・メルセデスとして活動し続け、独特なシルバーと赤のカラーリングも変更されない。また、メルセデス・ベンツはチームのエンジンサプライヤー、そしてパートナーであり続ける。

2:マクラーレン・グループは、現在ダイムラーAGが保有している40%の株式を取得する

2011年までにマクラーレン・グループは、現在ダイムラーAGが保有している40%の株式を段階的に買い取っていく。その結果としてマクラーレン・グループは、完全に独立した企業になる。

3:マクラーレン・オートモーティブがマクラーレン・グループから独立

マクラーレン・グループは、マクラーレン・レーシング(およびボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)、マクラーレン・マーケティング、マクラーレン・エレクトロニック・システム、マクラーレン・アプライド・テクノロジー、そしてマクラーレン・エレクトロニクス(アメリカ)の親会社であり続け、F1とその関連技術に集中し続けていくが、マクラーレン・オートモーティブはマクラーレン・グループから独立した。マクラーレン・オートモーティブは2011年から独自の高性能な市販スポーツカーの生産を開始し、注意深く選択された高級車市場へ参入していく。そのためマクラーレン・オートモーティブは、マクラーレンが伝統的に持っている慎重さと厳格さによって形成された、強力なビジネス戦略のとおりに、発展を続けていくだろう。マクラーレン・グループとマクラーレン・オートモーティブは、それぞれのビジネス戦略に沿って成長していき、将来には若干異なる株主構成になる可能性もあるが、お互いの分野で世界一になるという共通の目標が変わることはない。

ロン・デニス(マクラーレン・オートモーティブ会長/マクラーレン・グループ創設者、株主)
「これは、マクラーレンとダイムラーがウィン・ウィン(両者がともに利益を得られる)な関係だ」

「私は以前から、21世紀のF1で生き残り、繁栄していくためには、単なるチーム以上のものになる必要があるとの考えを述べてきた。それが現実のものとなり、グランプリに優勝し、世界選手権を勝ち取るために必要な収益を維持し、さらに大きくするために、F1チームを運営する企業が商業的な活動の範囲を広げるべきときが来た」

「しかしもちろん、われわれのパートナーすべてが、われわれのF1プログラムで決定的な役割を果たし続けるわけではない。こういった理由から、そして彼らが生産するエンジンは非常に競争力が高いこともあり、メルセデス・ベンツが2015年までエンジンサプライヤーであり続けるだけではなく、パートナーでもあり続けることを、われわれはうれしく思っている。また、2015年以降にも関係が継続される可能性がある」

「これからの数年間でマクラーレンは、これまでになく強力な技術的、経済的な集団となることを目指しているため、マクラーレンにとっては非常に刺激的な時期になるだろう。確固たるビジネス的な理由、そして、歴史的なスポーツ面の理由から、F1がわれわれの主幹事業であり続ける。われわれのF1でのビジネスは歴史的に、財政面では非常に安定していた。これは、多くが15年以上続いていた、パートナーたちとの契約期間の長さによるところが大きい。実際に、25年以上にわたって関係を維持しているパートナーが2つある」

「われわれは、リスクを避けるようにしている。この2年間、われわれは高性能な市販スポーツカーの市場に参入するという挑戦を、詳細にわたって分析してきた。われわれが2011年に市場へ投入するMP4-12Cは、1994年の象徴的なマクラーレンF1のDNAを引き継いでおり、すでに世界中のメディアからの歓迎を受けた。賞を獲得しているウォーキングのマクラーレン・テクノロジー・センターに隣接した最先端の生産施設で、MP4-12Cを生産することがすでに提案されている」

【関連記事】

2009年 F1 ニュース一覧 rss

注目のF1キーワード