ヴァージンの2010年型車は風洞を使わずに設計されているが、同じ手法で2010年型車を設計しているチームがもう1チームある。
ヴァージンのデザイナーであるニック・ワースがCFD(数値流体力学)のみでクルマを設計していると語っていたが、ロータスのチーム代表トニー・フェルナンデスが次のように批判していた。
「私は航空業界出身だが、風洞は必要だ」
しかし、USF1のスポーティングディレクター、ピーター・ウィンザーも同チームが風洞を使わずに2010年型車の設計を進めていると明かした。
ワースのコメントについてウィンザーは、USF1のウェブサイト上にあるブログでこう語った。
「同じもの(CFD)がわれわれのクルマにも使われている。だが、特に興奮するようなものというよりも、新チームにとって論理的な手法だと思う」
しかしウィンザーによるとUSF1は最終的に、チーム本拠地と同じくシャーロットにある、4,100万ドル(約37億円)の最先端風洞施設、ウインドシアを使うことになるという。
「ウインドシアは、われわれの本拠地から車で15分の場所にある。1月にフルサイズのクルマで空力の作業を始めれば、計り知れないほど貴重な存在になるだろう」
「われわれには、モデル部門がない。なので、モデル部門の運営に対する支出や問題もない。実際のクルマがわれわれの“モデル”だ」
「新F1チームであるわれわれは、2010年に何度もウインドシアでテストをすることができる」とウィンザーは加えた。
かつてはウィリアムズやフェラーリに在籍し、最近はジャーナリストとしてF1にかかわっていたウィンザーは、スペインのアルカニスにあるUSF1のヨーロッパ前線基地、モーターランドが「間もなく完成」するとして、このように話した。
「間もなく2010年のドライバーラインアップ、そして他にも多くのことを発表する」