予想されていたとおり、フェルナンド・アロンソ(現ルノー)のフェラーリ移籍発表が2010年へ向けたドライバー市場を活性化させた。
6日(火)には、多くのF1メディアがロバート・クビサ(BMWザウバー)のルノー入りという発表を待っていたものの、結局は何も発表されなかった。しかし、フランスの『L’Equipe(レキップ)』紙は、7日(水)に発表されると報じている。
その一方で最新のうわさによると、キミ・ライコネン(フェラーリ)の獲得を目指しているのはマクラーレンとトヨタだけではないようだ。ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』誌は、ライコネンのマネジメントがレッドブルと接触していると報じた。しかし、レッドブルの2010年ドライバーは契約済みだ。
だが、ライコネンのマネジャーであるスティーブ・ロバートソンは、このように語っていた。
「みんなが空席はないと考えているチームとも交渉している」
また、アロンソの後任としてクビサを獲得した後も、ルノーが新ドライバーを捜すとのうわさもある。
ルノーのチーム首脳陣は、パフォーマンスの向上しないロメ・グロジャンに満足していないという。グロジャンは、ルノーを離脱したフラビオ・ブリアトーレ(元マネジングディレクター)がマネジメントを担当していたドライバーだ。
グロジャンの後任としては、ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が有力視されている。ハイドフェルドは今年のBMWザウバーで、高い評価を得ているクビサと遜色(そんしょく)のないパフォーマンスを見せていた。
しかし、ルノーが2人目のドライバーを発表するのはもっと遅い時期になるとも言われており、来年の1月になるとの意見もある。
ハイドフェルドのほかにも、ティモ・グロック(トヨタ)、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)などもグロジャンの後任候補だとされている。
ウィリアムズは完全に新しいラインアップで2010年に望むと見られている。GP2チャンピオンに輝いたニコ・ヒュルケンベルグとともに、ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)という布陣になるのが濃厚だ。ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)はバリチェロとトレードする形でブラウンGPへ移籍すると言われている。
このシート争いで脱落する可能性が高いのはヘイキ・コバライネン(マクラーレン)、中嶋一貴(ウィリアムズ)、ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)、グロジャンとなっている。これらのドライバーは、新チームという道も考えなければならないだろう。