トヨタ、日本GP直前記者会見を開催

2009年09月30日(水)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
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トヨタが日本GPを間近に控えた29日(火)、東京都豊島区にあるアムラックス東京で“F1日本グランプリ直前記者会見”を行った。

会見に出席にしたのはチーム代表の山科忠氏、ドライバーのティモ・グロック、そしてサードドライバーの小林可夢偉。もう1人のレースドライバーであるヤルノ・トゥルーリも会見に出席予定だったが、体調を崩したため来日の日程を急きょ変更し、会見は欠席した。

冒頭に山科氏は、「今年のクルマは冬からかなりいい性能を示しており、それなりの自信を持って臨みました。4戦までは性能の素晴らしいところを発揮でき、バーレーンではフロントロー(最前列)スタートでしたが、残念ながら優勝を逃してしまいました」とシーズン序盤戦を振り返った。ヨーロッパに戦いの場を移してからは苦戦が続いたものの、ベルギーGPではトゥルーリが多くの燃料を搭載しながら予選2位を獲得。このときはピットの中でも各チームから、「今回のトヨタはいいところにいくと言われていた」と明かした。結果、トゥルーリはベルギーGPで惜しくもリタイアしている。その後、転機が必要だったため「日本GPをターゲットにし、すべてのアップグレードを入れるべく、一丸となってやってきた」と開発状況を語った。

また山科氏によると、グロックが2位表彰台を獲得したシンガポールGPには、日本GP用のアップグレードを前倒しで投入していたようだ。「シンガポールで2位になったので、基本的な性能の確認はできました。日本GPへは、その仕様をベースにして、ダンフォースとドラックの比率の効率を良くすれば、かなりいい戦いができると思っています」と山科氏は日本GPへ向けた期待を語った。「ここまでヤルノとティモと、ネバー・ギブアップでいつか表彰台の真ん中に立とうとやってきました。日本GPも優勝を狙って、チーム一丸となってやっていきたいです。ファンの皆さま、スポンサーの皆さまの期待に応えるような成績を出していきたいです」と最後に力強い決意を語っていた。

グロックは、シンガポールで手ごたえを得られたので日本GPには期待してるとコメント。シンガポールは市街地コースで路面のでこぼこも多いため、アップグレードの効果が現れにくいが、鈴鹿の方が効果的にアップグレードの成果が出る。サードドライバーの可夢偉もアップグレートや日本GPについて「自信をもっていいレースをすれば、必ず優勝がついてくると思います」と期待を寄せた。

このほかにも、今季に何度も話題となってきたコスト削減について、チームがさまざまな取り組みを行っていることを山科氏が明らかにした。最も資金の必要な“モノを作る”という面でコスト削減を図り、スペアのパーツなども削減していると山科氏は語った。また、チーム関係者の移動についても、健康が許す限り全員がエコノミークラスを使用し、サーキットでの食事も種類を減らすなど、数多くの面でコスト削減の努力を行っているようだ。だが、コストを落として性能が落ちることは絶対にないと断言。また、2012年までのコンコルド協定に署名していることから、当面はF1に参戦するとも山科氏は語った。

気になるトゥルーリの体調についてだが、シンガポールGP中に体調を崩し、レース後に熱が上がってしまったとのこと。しかし、30日(水)の未明にも来日する予定になっているが「熱があるなら飛行機に乗るなよ。熱が下がってから日本に来なさい」と伝えたという。日本GPには出走する予定だと山科氏が説明した。

トヨタにとってのホームグランプリとなる日本GPは、10月2日(金)10時に鈴鹿サーキットで開幕する。

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