ルイス・ハミルトン(MP4-24/02)
フリー走行3回目:1分32秒789、19周、16番手
予選
Q1:1分30秒917(ソフト側、2番手)
Q2:1分30秒627(ソフト側、2番手)
Q3:1分32秒395(ソフト側、3番手)
チームは、午前中のフリー走行3回目セッションで、反応が悪く操作しにくいMP4-24に悪戦苦闘し、予選セッションまでマシンの調整に時間を取られた。変更がうまく機能したことは明らかで、マシンは生まれ変わり、ハミルトンは3度の予選セッションのすべてを上位で競り合うことができた。ハミルトンは4日(日)の日本GPを3番グリッドからスタートする。
「今日の午後のような競争力を発揮できるとは思わなかった。午前中はマシンが扱いにくくて、セッションとセッションの間に大きく変更を加えなければならなかった。特に第1セクターでは、マシンからすべてを引き出すことはできなかったんだ。ドライ用のセットアップを進める時間を多く取れなかったので、変更がうまく機能することを願いながら予選に突入したけど、うまくいったよ」
「前にも言ったけど、僕はこのサーキットが本当に大好きなんだ。すごく面白いし、歴史も個性もある。過去の偉大なドライバーがレースした場所でドライブするのは光栄だし、圧倒されたような気分だよ」
「明日はここで優勝したい。それを実現するために、できることはすべてするつもりだ。全力でドライブするよ。レッドブルを打ち負かすのはとても困難だろうけど、ターン1までの距離は長いし、僕らのKERS(運動エネルギー回生システム)がこれまで以上にうまく働いてくれるだろう。僕よりセバスチャンの方が心配することは多い。彼はタイトルのことを考えているだろうからね。僕はただうまく戦って、チームがコンストラクターズ選手権での順位を上げられるように、ポイントを獲得することしか考えていない」
ヘイキ・コバライネン(MP4-24/03)
フリー走行3回目:1分32秒546、22周、8番手
予選
Q1:1分31秒449(ソフト側、12番手)
Q2:1分31秒223(ソフト側、9番手)
Q3:タイム計測なし(9番手)
午前のセッションで、コバライネンはハミルトンほどマシンのトラブルを報告しなかった。満足がいくまでマシンを調整し、予選前にはマシンから十分なパフォーマンスを引き出せたと感じていたほどだった。
コバライネンは楽々と最初の2度のセッションを通過(12番手と9番手)したが、1周目の計測ラップに、高速のターン8でマシンのコントロールを失い、最終的にタイヤバリアに激突した。ブエミ(セバスチャン・ブエミ/トロ・ロッソ)がそれ以前にクラッシュしていたため(Q2終了時)、コバライネンは9番手から決勝をスタートする。
「ターン8に入る時のスピードが少し速すぎた。縁石を乗り越え、マシンは大破して、コースに戻れなかった。それでゲームオーバーさ」
「ドライでの走行時間が非常に限られていたので、今日の3つの事故で、皆ができる限りぎりぎりまでプッシュしていたことが分かったよ。マシンの感じはよかったし、バランスはまあまあだったので、明日は順調に行くだろうね」
「メカニックが徹夜で修理しなきゃいけないほどマシンが損傷していないことを願うよ」
マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)
「今日の予選まで、非常に限られたドライ走行しかできなかったが、ルイスは予選3番手というすばらしい仕事を成し遂げた。結果として、コースのきれいな位置からのスタートで、KERSの力も借りて彼は明日、すばらしいスタートを見せることができるはずだ。午前中、ルイスのマシンには満足しなかったが、彼も彼のエンジニアもセッション間のわずかな時間に、辛抱強く、だが決断力を持って取り組んだ。その結果をはっきりと示せた」
「ヘイキはQ3で激しく攻め、ターン8でふくらみ、マシンのコントロールを失ったが、全力で攻めているときには起こることだ。それに、ヘイキのために言っておくと、今年の彼はこういったミスをあまりしていない。その上、注意深く練り上げられた戦略と、ヘイキの競争力あるドライビングが加われば、明日のレースで順位を上げていくことができるであろう」
「総括すれば、先週のシンガポールで12ポイントを獲得したのに続き、ここ日本でも多くのポイント獲得を目標にしている」
ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツモータースポーツ副社長)
「なんという予選だ。3度の赤旗。それに最後にはルイスの3番手。彼は、一度もドライブしたことのないこのように困難なコースで、素晴らしい仕事を成し遂げた」
「ルイスは、最近4回のグランプリで3度のポールポジションを獲得しているが、今日3番手になったタイムはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)のポールタイムと0.25秒も差がなかった。また、ポールを取ったセバスチャンを心から祝福するよ」
「しかし、ここ鈴鹿では1コーナーまでの距離が長いので、ひとたびレースが始まれば、ルイスは前にいる2人と互角の戦いをするはずだ」
「ヘイキも、鈴鹿での初めての週末だったが、非常に手堅いパフォーマンスを見せていた。昨日は最速で今日も速く、予期せぬ形で予選を終えるまでは十分に競争力を発揮していた」
「波乱に富んだ困難な予選セッションが終わったが、クラッシュしたティモ・グロック(トヨタ)が無事だったことが最も重要なニュースだ。チームの皆がティモの回復を望んでいるし、パドックの全員、そしてドイツにいるグロックのファンも同じ気持ちだろう」