2009年シンガポールGP決勝(マクラーレン)

2009年09月28日(月)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
2009年シンガポールGP決勝(マクラーレン) thumbnail

◇関連トピックス - | | | | |

ルイス・ハミルトン(MP4-24/02)
1番手スタート、優勝
ファステストラップ: 1分48秒345(全体の2位)
ピットストップ:2回(ハード側-ハード側-ソフト側)
選手権ポイント:37ポイント(6位)

昨年に引き続いての夜間開催となったシンガポールGP、ハミルトンはポールポジションから今季2勝目を達成した。

ポールからスタートしたハミルトンは序盤、2番手ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)をわずかにリード。遅めのピット作戦を取ったハミルトンはライバルたちをさらに引き離す勢いだったが、1回目のピットストップとセーフティカー出動が重なり、逆にその差が縮まってしまった。それでもトップを守ったハミルトンは、燃料がはるかに軽いセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の執拗(しつよう)な攻撃をかわし、先頭で攻め続けていた。

最後のストップを終えると、いったんフェルナンド・アロンソ(ルノー)の後方に下がったが、アロンソもまたピットイン。そのすきにトップを奪い返して、新たな2番手ティモ・グロック(トヨタ)に対するアドバンテージを保ち、F1通算11勝目を飾った。

「素晴らしい週末を完ぺきな形で終えることができた。どのドライバーにとっても身体的に厳しいレースとなったが、僕の場合、かなりシンプルな展開だったよ。良いスタートを切った僕は、背後にいる他車に比べて長めのスティントとなることがわかっていた。だから、彼らとのギャップを取り戻せたんだ。その意味で、とてもよくコントロールされたレースだったね」

「チームは、KERS(運動エネルギー回生システム)に小さなトラブルがあると無線で知らせてきた。でも、コックピットにいて特に問題は感じなかった。だからいったんシステムを切って、すぐ再起動したのさ。その後はちゃんと作動したよ」

「僕らは良い成績を願ってシンガポールにやってきたが、僕個人としては、ぜひ前戦モンツァの最終ラップのお返しをしてやりたかったんだ。うまくいったよ!」

ヘイキ・コバライネン(MP4-24/03)
8番手スタート、7位フィニッシュ
ファステストラップ:1分49秒283(全体の11位)
ピットストップ:2回(ハード側-ハード側-ソフト側)
選手権ポイント:22ポイント(12位)

ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)とニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)が降格となったため、予選8番手グリッドにつけたコバライネン。しかし、スタートでより車両重量の軽いバリチェロにかわされ、9番手に落ちた。最初のピットストップでロバート・クビサ(BMWザウバー)をかわして順位を取り戻したコバライネンは、46周目に起きたマーク・ウェバーの衝突まで楽にトップ6を維持することができた。そして結局、ジェンソン・バトン(ブラウンGP)とセバスチャン・ベッテルにその座を明け渡し、7位でゴールしている。

「スタートからゴールまで何の問題もなく、すごく調子が良かったのに、速く走れなかった。とにかく自分なりのペースで走ったよ。タイヤのパフォーマンスを維持するのに苦労した。ペースを上げようとすると、バランスを崩してしまうんだ。だからコーナーでもっと速くと思っても、それができないんだよ。今の課題は、もっと僕に合ったマシンを作ることだ。そうすればもっと良い結果を出せるよ」

「チームとしては、このレースから多くの利点を得た。まず、僕らのマシンのパフォーマンスが週末を通じて素晴らしかったことだ。さらに、ルイスの勝利が示す通り、間違いなく競争力はある。でも、正直言って僕の週末は土曜日(26日)の予選で崩れ去ったね。僕にとってはとても不運だった」

「それでも、2台揃って得点できたおかげで、ボーダフォン・マクラーレン・メルセデスは残り3レースで、コンストラクターズ選手権3位のチームに3点差と迫ったんだ」

マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)
「ルイスが今週末に成し遂げた事を私がほめちぎっても、誰も驚きはしないだろう」

「金曜日(25日)は多少苦戦したが、その夜から土曜日朝にかけて懸命に作業してルイスのマシンを一から組み直した結果、彼が見事なラップでポールを決めてくれて、今日のレースを前に、勝利に照準を合わせることができた」

「そんなわけで、今週末は完ぺきに速さを出せたよ。ルイスはほんとうによくやってくれた。チームと手を合わせ、最初からレースをコントロールした。ニコとセバスチャンからプレッシャーを受けたりもしたが、われわれには常に自信があった」

「一言で表現すると、素晴らしい勝利だ。ルイスばかりでなくチームにとってもね。最新の改良のために、時間とのプレッシャーの中で正確性と信頼性をもってパーツを設計、製造するなんて、実に見事だ。実際のところ、ルイスだけでなく、チームのことも大いに誇りに思う」

「ヘイキに関しては、昨日の予選で不運に見舞われた。しかし今日の彼は8番手から的確な走りで難局を乗り切り、世界選手権を争う意味で貴重な数ポイントをもたらしてくれたよ」

ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツモータースポーツ副社長)
「ルイスとチーム全体にとって最高のレースだった。昨日ポールを獲って今日レースに勝つなんて、まさにルイスは完ぺきだったよ。金曜日から土曜日にかけてまったく別のマシンに仕上げたチームも、今まさにベストの状態だ。ピッタリのタイミングでミスの無いピットストップを行うなど、特筆すべき仕事をこなした結果がこれだ」

「7位に入ったヘイキだが、予選10番手(8番グリッド)からのスタートではあれが精いっぱいの結果だろう。みんなよくやったよ。大事なシンガポールのナイトレースで、誰もボーダフォン・マクラーレン・メルセデスより多いポイントを獲得できなかったのだから」

「何より数字が物語っている。マクラーレンとメルセデスのパートナーシップで今回が60勝目だし、2か月前のハンガリーGPでルイスが勝利して以来、この5レースの間にわれわれより多く得点したチームはいない。残り3戦、われわれにとって素晴らしいシーズンフィナーレが待っていることだろう」

「母国ドイツの友人であるティモ・グロックとトヨタには、2位おめでとうと言いたい。彼らはこの週末を通じて手ごわかったよ」

【関連記事】

2009年 F1 ニュース一覧 rss

注目のF1キーワード