フェリペ・マッサが姿を見せ、ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)がドライバーズ選手権を争っていることから、ブラジルとフェラーリが話題の中心になっている。ジャンカルロ・フィジケラは地元の英雄というわけではないが、ここでの優勝経験もあり、スクーデリア・フェラーリ・マールボロのホスピタリティーでの会見には明るい様子で登場した。
「僕にとってはお気に入りのサーキットなんだ。いい思い出もあるし、2003年にはウェットの難しいコンディションの中で優勝したしね。今週末も金曜(16日)と土曜(17日)は雨の予報が出ているし、日曜(18日)も雨の可能性があるようだから、楽しみにしているよ。優勝した以外にも、ここではいつも調子が良かったんだ。表彰台は優勝以外に2回獲得している」
「素晴らしいトラックだけど、反時計回りだから、首には厳しくなる。メインストレートでの最高速を稼ぐには、最終コーナーが重要になるね。ターン6と7は難しい高速コーナーで、その後に続くヘアピンの連続ではトラクションが大切になる。最終コーナーからメインストレートにかけて、他にもいつくかの場所でKERS(運動エネルギー回生システム)が武器になるだろうし、コンマ数秒を短縮してくれるかもしれない。でも、KERSの重量がクルマのバランスに与える影響を忘れちゃいけない。だから、正しいセットアップを見つけるのは難しくなるよ。スタート時やオーバーテイクする時に役立つのは間違いないけどね」
赤い跳ね馬で3戦を経験し、フィジケラはF60への自信を深めているようだ。
「今では、コックピット内のスイッチの操作にも慣れて、ブレーキングポイントを見つけることに苦しんでいるだけだよ。このクルマは、今までのクルマよりもかなり難しいんだ。よく考えないといけないんだけど、それで集中力を少し欠いているのかもしれないね。予選に集中することを中心に考えていく。この前のレースでは、僕も第2スティントでキミ(ライコネン)と同じくらい速かった。これはいいことなんだけど、ポイント獲得を狙うには、もっと予選で上位にいく必要があるからね」
フィジケラは来季、リザーブ兼テストドライバーになるため、スクーデリアでレースするのはあと2戦になる。
「フェラーリで走ることはずっと夢だったから、フェラーリドライバーになれて本当に幸せだよ。あと2レースしかないんだけどね。チーム内の雰囲気も素晴らしいから快適だし、日曜のレースが僕にとっても、チームにとってもいいレースになることを願っているよ」