2009年ブラジルGPレースレポート

2009年10月19日(月)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
2009年ブラジルGPレースレポート thumbnail

◇関連トピックス -

2009年F1第16戦ブラジルGPが10月18日(日)、インテルラゴス・サーキット(1周/4.309km、18日決勝71周/305.909km)で3日目を迎え、現地時間14時(日本時間25時)から決勝が行われた。

前日に行われた予選は、強い雨のために長時間中断され、かつてないほど長いセッションになった。ポールポジションを獲得したのは今回が母国グランプリのルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)。選手権をリードするジェンソン・バトン(ブラウンGP)は14番手だった。わずかにタイトルの可能性を残しているセバスチャン・ベッテル(レッドブル)はQ1で脱落している。また、予選でクラッシュしたビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア)はギアボックスを交換し、5グリッド降格となった。

レース開始時の天候は晴れ、気温27℃、路面温度34℃。1周目にクラッシュが発生し、波乱の幕開けとなった。予選で下位に沈んだバトンは、ここ数戦とは違い次々にオーバーテイクを仕掛け、攻撃的な走りを見せた。各車が1回目のピットストップを終えるとバリチェロが3番手に後退し、ウェバーがトップに。その後、バリチェロはパンクなどもあり8番手まで後退。バトンは5番手までポジションを上げ、このままチェッカーフラッグが振られた。優勝したのはウェバー。そして、バトンがついにタイトルを獲得した。

2位から10位までの結果は次の通り。

2位ロバート・クビサ(BMWザウバー)、3位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、4位セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、5位ジェンソン・バトン(ブラウンGP)、6位キミ・ライコネン(フェラーリ)、7位セバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)、8位ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)。

トップ10位以外の日本勢は、小林可夢偉(トヨタ)10位、中嶋一貴(ウィリアムズ)がリタイア、ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)もリタイアとなった。

このレースのファステストラップはマーク・ウェバー(レッドブル)。タイムは1分13秒733、25周目に記録したものだった。

【レースレポート】
スタート直後、いたるところで接近したバトルが繰り広げられ、クラッシュも発生し、大波乱の1周目となった。エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)、フェルナンド・アロンソ(ルノー)がリタイア、キミ・ライコネン(フェラーリ)はマーク・ウェバー(レッドブル)と接触してフロントウイングを損傷。これによってセーフティカーが導入された。

ライコネンとヘイキ・コバライネン(マクラーレン)がピットへ入ったが、コバライネンは給油ホースがつながったままピットアウト。後ろを走っていたライコネンに燃料がかかり、火がついてしまった。しかし、すぐに火は消え、ライコネンはレースに復帰している。

6周目からレース再開。バトンがロメ・グロジャン(ルノー)を抜いて8番手に上がり、ポイント圏内に入ってきた。さらにバトンは次の周、中嶋一貴(ウィリアムズ)も抜いて7番手に。次の周には小林可夢偉(トヨタ)に襲い掛かったバトンだが、ここは可夢偉がポジションを守った。その後バトンは、可夢偉を抜けない状態が続いた。

トップのバリチェロはファステストラップを連発しながら、少しずつ2番手ウェバーとの差を広げている。しかし大きな差はつかず、19周目終了時点での差は2.5秒になっている。21周目終了時にトップのバリチェロがピットイン。バリチェロはベッテルの後ろでコースへ復帰したが、すぐにベッテルがバリチェロの前に出た。

25周目、ついに1コーナーでついにバトンが可夢偉の前に出た。次の周には中嶋が可夢偉に仕掛けたが、可夢偉はポジションを守った。26周目終了時にトップのウェバーがピットインし、トップのままコースへ復帰した。この時点でのトップはウェバー、2番手バトン、3番手は可夢偉になっている。29周目終了時にバトンがピットへ入り、10番手でコースへ復帰した。可夢偉も次の周にピットイン。ピットアウトしてきた可夢偉と中嶋が接触し、中嶋はクラッシュしてしまった。

37周目終了時、2番手まで上がっていたベッテルがピットイン。バトンのすぐ後ろ7番手でコースへ復帰した。その後、ベッテルはバトンを抜くことができず、バトンの背後にとどまったままとなった。50周目終了時にバリチェロが2回目のピットストップを行い、6番手でコースへ復帰。52周目終了時にはトップのウェバーがピットへ。ウェバーはトップのままコースへ戻っている。

55周目終了時にバトンがピットへ入り、コバライネンの後ろでコースへ復帰。次の周にはベッテルがピットへ入り、コバライネンの前、5番手でコースへ復帰した。59周目終了時にコバライネンがピットインしたことで、バトンが6番手に浮上。62周目にはルイス・ハミルトン(マクラーレン)がバリチェロを抜き、ハミルトンが3番手に上がった。さらにバリチェロはパンクのためにピットインし、8番手まで後退した。この時点でバトンは5番手だ。

この順位のままチェッカーフラッグを迎え、レース優勝はウェバー。そして、ついにここでバトンがタイトルを獲得した。なお、ブラウンGPのコンストラクターズ選手権獲得も決定している。

2009年F1も次戦アブダビGPで閉幕する。初開催となるアブダビGPは、10月30日(金)現時時間13時(日本時間18時)に開幕する。

【関連記事】

2009年 F1 ニュース一覧 rss

注目のF1キーワード