最新のF1サーキットであるアブダビのヤス・マリーナ・サーキットは、近代的なF1サーキットに比べるとランオフエリアが少なくなっている。
ポリエチレンの樹脂を使用したエネルギー吸収バリア、”テクプロ”を多く設置することで、ヤス・マリーナ・サーキットでは観客がより近い位置で観戦することが可能になった。
テクプロはすでに、シンガポール、バルセロナ、モンツァなどで使用されている。しかし、安全面を考慮した広大なランオフエリアを設置せずに近代サーキットが建設されたのは、これが初めてだ。
デビッド・クルサードは最近、アブダビのサーキットを間近で確認しているが、ウォールが近いことは良いことだと考えているようだ。
「サーキットから外れることの代償はあるべきだよ。ケガをするような大クラッシュは別だけど、代償は払うべきだ」
「セーフティ・バリアのおかげで、このトラックはFIA(国際自動車連盟)の安全基準の見直しを求めるものになったと思う」クルサードはこのように語っている。
だが、地下のトンネルやコーナーがある「バカみたいな」ピットレーン出口について、クルサードはあまり感心していなかった。