お金では買えないあるものがヤス・マリーナ・サーキットには欠けている。こう語っているのは、間もなくディフェンディング・チャンピオンとして最後のレースをポールポジションからスタートするルイス・ハミルトン(マクラーレン)だ。
「特徴や、歴史といったものだよ」
「お金では買えないものだね。もし何年もここで開催されて、アブダビのドライバーでも出てくれば、変わってくるかもしれない」と語るハミルトンは、アブダビとは違って政府からの大きな支援なしでカレンダーに残ろうと努力するシルバーストンを強力に支援している。
しかし、『Arabian Business(アラビアン・ビジネス)』の報道によると、このヤス・マリーナに欠けている要素を埋める動きが進行しているようだ。しかも、ここで大きな役割を果たすのは再びお金になるという。
UAE(アラブ首長国連邦)を拠点としたIRL(インディ・レーシング・リーグ)やMotoGPのチームを作り、地元のドライバーを育成するため、巨額の資金が投じられているとのことだ。
「UAEを拠点にし、UAEのドライバーやライダーを起用するインディやMotoGPチームを持つことが目的であり、もし予算的に可能であれば、F1も視野に入れることが最終的な目標になる」
「さまざまなところから資金が提供されており、現在は数百万の規模になっている。チームの基盤を作ることに資金が使われる」ネットワーク・グランプリのパートナーであるローレンス・シェレンブロンは語った。
テレビ局ではすでに、地元ドライバーを発掘する番組の放映が話し合われているようだ。
「勝者への賞品は、F1流のインディ・ライツ世界選手権でのドライブになる」インターナショナル・レーシング・パートナーズの育成マネジャーであるジェームス・アイバーソンはこのように語っている。