メルセデスの親会社であるダイムラーの経営委員会メンバーが、ブラウンGP買収の決断を非難した。
ダイムラーの企業労使協議会の会長であり、従業員の代表者であるエリック・クレムは、次のように語った。
「マクラーレン・メルセデスから手を引いたことは、お金がかかり、論争の的になっているサーカスから完全に撤退するチャンスだった」
ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は16日(月)、メルセデスが保有するマクラーレンの株式40%をマクラーレンが買い戻すと発表したが、クレムは『DPA』通信へこう語っている。
「なぜ役員会が突然、新しいF1プロジェクトを始めるのか、理解することができない」
「(車の)工場では、1セントに至るまで3回チェックされている。従業員は、労働時間が短くなり、収入が減ったことで経済危機を感じている状態だ」
「こういった厳しい経済状況では、現実の車のもっといいマーケティングへ投資するべきだ」
イギリスでの報道によると、ブラウンGP買収のコストは2億ポンド(約299億円)になるようだ。だが『Bild(ビルト)』紙は、2011年までに5,000万ユーロ(約66億円)の年間予算で、F1での成功を収めることをメルセデスが計画していると報じた。
バーニー・エクレストンは、『Daily Express(デイリー・エクスプレス)』紙へ次のように今回のニュースを歓迎した。
「これで強いチームが2つ(マクラーレンとメルセデスGP)になった。ブラウンGPは長期的に存続できなかっただろう」
「このスポーツは強力になり、来年はすごい戦いになる」