メルセデスGPにとって、大口のスポンサーになるはずだった契約が、問題により実現しなくなりそうだ。
ドイツの経済紙『Handelsblatt(ハンデルスブラット)』は今年、メルセデスGPの前身であるブラウンGPの首脳陣が、ヘンケルとの9,000万ユーロ(約116億7,000万円)の3年契約に合意したと報じていた。
ヘンケルは接着剤などを販売している企業で、以前はマクラーレンのスポンサーになっていた。
ヘンケルの元スポンサーシップ責任者は、退職する前にブラウンGPとの契約に署名した。しかしカスパー・ローステッドCEOは、自身も役員会もこれを承認していないとして、契約の履行を拒否している。
問題となっている従業員は、請求書を偽造して債権回収業者へ4,500万ユーロ(約58億円)で売ったとして、横領と詐欺で捜査の対象となっている。
報道によると、横領したとされている金額のうち1,100万ユーロ(約14億円)の行方が分からなくなっているという。
『Reuters(ロイター)』通信は、先月にヘンケルがメルセデスGPを相手取って提訴したと報じている。