2009年FIAフォーミュラ1世界選手権の第14戦が、今週末に開催されるシンガポールGPの舞台、極東へとブラウンGPをいざなう。2週連続開催の初戦で、次戦はわずか1週間後に鈴鹿で日本GPが開催される。
昨年はシンガポールでF1史上初のナイトレースが開催され、サーキットは照明に照らされて、街の背景はレース週末を見ごたえのある、そして雰囲気のあるものにし、成功を収めた。現地時間20時(日本時間21時)というレース開始時間のため、今年もサーキットとピットレーンは4メートルおきに、高さ10メートルの位置から1,500個の投光器によって照らし出される。
全長5.067kmのマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは、1速や2速で曲がるコーナーが多く、全23コーナー、反時計回りのレイアウトとなる完全な市街地コースだ。ストップ・アンド・ゴーのサーキットであることから、わずか時速175kmほどの平均速度になり、最大限の空力ダウンフォースを使用してクルマを走らせることになる。
ブラウンGPはキヤノン・シンガポールとのパートナーシップを結び、今週末のマシンにはキヤノンのロゴが掲載される予定だ。
ロス・ブラウン(チーム代表)
Q: シンガポールGPに向けてどのようなことを考えていらっしゃいますか?
「昨年、シンガポールで開催されたF1初のナイトレースは素晴らしく、ドライバーもチームもファンも大いに楽しんだ。ライトの下、バリアで囲まれたストリート・サーキットを走るという光景は、本当に想像力をかきたてられ、F1とシンガポールGPの主催者は非常に誇りに感じることのできる週末となった。ブラウンGPのメンバー全員が今週、戻ることを楽しみにしているサーキットだ。チームとわれわれのドライバーは、モンツァで非常に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、1-2フィニッシュを達成した。シンガポールでもこの勢いを持続したいと願っている。今週末に向け、BGP001に大幅な空力のアップグレードをほどこした。これはシーズン終盤戦へ向けて、パフォーマンスの面で素晴らしいステップとなるだろう。マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットは、厳しく、曲がりくねっていて、結果的に平均速度が遅くなる1速や2速で走るコーナーが多い、非常に狭いサーキットだ。そのため、ダウンフォースを高く設定してクルマを走らせることになるだろう」
ジェンソン・バトン
Q: 昨年のシンガポールGP初体験はどうでしたか?
「去年のシンガポールGPは素晴らしい経験で、1年のハイライトの1つになったよ。ライトに照らされた中で走ることはすごく楽しいし、少し暗くて、ブレーキングの距離を判断することが難しくかった1コーナーと5コーナーのように、いろんなコーナーがあるけれど、視覚的にもかなり良かったよ。マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットはとても挑戦しがいがあるし、普通は僕のお気に入りのタイプじゃないストップ・アンド・ゴーのレイアウトなんだけど、それでもドライビングを楽しめたよ。去年のように、僕たちはレース週末をヨーロッパ時間で過ごすことになる。夜の間は起きていて、日中のほとんどを寝ていることで、夕方のタイムテーブルに対応できる体にするんだよ。先週はファクトリーで過ごしたんだ。シミュレーターでサーキットをドライブしたから、コースレイアウトやギア、ダウンフォースを知る助けになったよ。だから僕たちはきっちり準備ができているし、シンガポールに着いて週末が始まることが楽しみだよ」
ルーベンス・バリチェロ
Q: シンガポールへ戻ることを楽しみにしていらっしゃいますか?
「F1初のナイトレースがシンガポールで開催され、去年はとてもエキサイティングだったね。本当に今週あそこへ戻ることを楽しみにしているんだ。新しい挑戦があることはいいことだし、ライトの下でレースするということは、確実に新しい挑戦だよね。公道でバンプやバリアがあって、有名な観光名所を通り過ぎていく、見事なストリート・サーキットだと感じたし、僕たちはサーキットをとても楽しんだよ。ところどころ、すごく狭くて、明るいライトに囲まれた感じになるんだ。すごく低速なサーキットだから、クルマのダウンフォースを高く設定しないといけないね。そしてコーナーも多い。終始、集中力を切らさないようにしないといけない。2勝を挙げて、この1ヵ月は本当に素晴らしい時間を過ごせたから、僕たちには残り4戦へ向けて勢いも十分にある。クルマに戻って挑戦することが待ち遠しいよ」