2009年F1第15戦日本GPが10月4日(日)、鈴鹿サーキット(1周/5.807km、4日決勝53周/307.573km)で3日目を迎え、14時から決勝が行われた。
前日に行われた予選では、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がポールを獲得した。トヨタのヤルノ・トゥルーリは2番グリッドを獲得している。だが予選後、その後ろのグリッドは大混乱となった。複数のペナルティーが出されたためにグリッド順が混乱したが、ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)は6番手、ジェンソン・バトン(ブラウンGP)は10番手スタートとなっている。また、予選中にクラッシュしたティモ・グロック(トヨタ)は、レースを欠場することが発表された。なお、バトンがバリチェロよりも5ポイント以上多く獲得すれば、バトンがドライバーズチャンピオンに決定する。
レース開始時の天候は晴れ、気温26℃、路面温度40℃となっている。スタート直後にはルイス・ハミルトン(マクラーレン)がトゥルーリを抜いて2番手に。その後は、ベッテルが後続との差を順調に広げていった。上位勢が1回目のピットストップを終えた後もベッテルはトップを維持。2回目のピットストップではトゥルーリがハミルトンを抜いて2番手に戻った。ベッテルはここでもトップを維持している。レース終盤にクラッシュが発生し、セーフティカーが導入されたものの、ベッテルはトップを守りきり、今季3勝目を記録した。
2位から8位までの結果は次の通り。
2位ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)、3位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、4位キミ・ライコネン(フェラーリ)、5位ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)、6位ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、7位ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)、8位ジェンソン・バトン(ブラウンGP)までがポイントを獲得した。
トップ8位以外の日本勢は、中嶋一貴(ウィリアムズ)が15位となっている。
このレースのファステストラップを記録したのはマーク・ウェバー(レッドブル)、タイムは1分32秒569、50周目に記録したものだった。
【レースレポート】
スタート直後、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)がトゥルーリを抜いて2番手に上がった。ベッテルは1周目から速いペースで周回し、2番手ハミルトンとの差を広げていく。6周目が終了した段階で両者の差は2.6秒になった。ベッテルはファステストラップを更新しながらさらに差を広げ、10周目終了時には4.1秒差にまでなっている。
13周目、接近戦を繰り広げていたヘイキ・コバライネン(マクラーレン)とエイドリアン・スーティル(フォース・インディア)がシケインで接触、スーティルはスピンしてしまった。これで、この2人の直後を走っていたバトンがポジションを上げ、8番手になった。15周目終了時、2番手ハミルトンがピットイン。次の周にはトゥルーリがピットへ。トゥルーリはハミルトンの後ろ、7番手でコースへ復帰した。18周目終了時にはトップのベッテルがピットイン。ベッテルはトップのままコースへ戻った。
1回目のピットストップ後も、3番手のトゥルーリは2番手ハミルトンから大きく離されていない。両者のタイム差は約2秒、同じようなラップタイムで走行している。また、27周目終了時のベッテルとハミルトンのタイム差は5.3秒にまで広がっている。
37周目終了時、ハミルトンがピットイン。ハミルトンは3番手でコースへ戻った。ここでトゥルーリは自己ベストタイムを更新。2回目のピットストップでハミルトンの前に出るため、ペースを上げている。39周目終了時、トゥルーリがピットへ。トゥルーリはハミルトンの前、2番手でコースへ復帰した。次の周にはベッテルがピットへ入り、トップのままコースへ戻った。
45周目、130Rでクラッシュが発生。ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)がスピンしてタイヤバリアに激突し、コース上でクルマをとめてしまった。これによりセーフティカーが導入された。
49周目終了時、4周を残してセーフティカーがピットレーンへ戻った。大きな混乱もなくレースが再開したが、各車の差が詰まっているため、非常に接近した戦いが繰り広げられている。レース再開後、ベッテルはすぐにトゥルーリとの差を広げていった。
最終ラップ、ロバート・クビサ(BMWザウバー)が8番手の直後についていたが、バトンは8番手を譲らずにポイントを獲得した。結局、ポールからスタートしたベッテルが今季3勝目を記録して日本GPは幕を閉じた。
2009年F1も残り2戦。インテルラゴスで行われるブラジルGPは、10月16日(金)現時時間10時(日本時間22時)に開幕する。