チーム内でのエンジン決定に関する期限が過ぎてしまったため、レッドブルはもう2010年のエンジン決定に向けた期限を設定しないようだ。
レッドブルがすでにメルセデスと2010年の契約を結んだことは公然の秘密となっており、F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の許可も得ているとされる。
しかし、メルセデスとF1での独占的な契約を結んでいるマクラーレンが、この契約に拒否権を行使しているようだ。そのためレッドブルは、コスワースとの契約や、ルノーエンジンの継続使用も検討している。
メルセデスのノルベルト・ハウグ(モータースポーツ副社長)も次のように語った。
「アブダビで何かを発表する予定はない」
レッドブル側での決断はいつのなるのかとの質問に対し、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌へこのように答えた。
「私はすでに決断できていただろうが、ニューイ(エイドリアン・ニューイ/デザイナー)がすべての選択肢を詳細に検討している」
「これこそ、われわれが彼を雇っている理由だよ。彼は最高なものにしか満足しない」
メルセデスのエンジンは今年、F1で最強であることが証明されたが、ルノーのほうが燃費はいいとされている。2010年のF1でレース中の給油が禁止されることを考えると、これは重要な要素になるだろう。
一方で、2010年へ向けたエンジン開発を許されている唯一のメーカーがコスワースだ。来季にコスワースエンジンを搭載することにしたウィリアムズは、コスワースが2010年のF1で最もパワーのあるエンジンになると考えているとのことだ。