キミ・ライコネン(フェラーリ)はF1シート獲得に失敗したのではなく、2010年はF1から離れると自ら決断していた。ライコネンのマネジャー、スティーブ・ロバートソンがこう語っている。
2007年のチャンピオンであるライコネンは、フェラーリとの契約を1年早く解除することに合意。その後は、マクラーレン、トヨタ、ブラウンGP(メルセデスGP)などへの加入がうわさされていた。
しかし、2010年の所属チームとしてライコネンが選んだのは世界ラリー選手権(WRC)のシトロエンだった。WRCへのフル参戦を決めたライコネンだが、2011年にF1へ復帰する可能性を残している。
ロバートソンは『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に対し、真剣にラリーへ挑戦することを決めていたため、ライコネンはF1でのオファーを断ったとして、次のように語った。
「メルセデスはキミを欲しがっていた。だが、そのときにはすでにWRCに出ることを決めていたんだ。キミは自分の決断を変えたりしない」
フェラーリのステファノ・ドメニカリ(チーム代表)も、ライコネンが常に本格的なラリー参戦を希望していたと認めている。
「何年か前すでにキミは、私とそのことについて話していた。彼は常に、世界選手権レベルのラリーに出たがっていた」とドメニカリは『Autosprint(オートスプリント)』紙へ話した。
スウェーデンでWRCが開幕する2週間前、ライコネンは母国フィンランドで開催されるアークティック・ラップランド・ラリーにシトロエンC4で参戦する。
ライコネンのコ・ドライバーであるカイ・リンドストロームは『wrc.com』へ、1月にフィンランドでテストを行う可能性があると語った。
「そうしたいと思っているけど、今の段階ではシトロエンと何も決めていない。年明けに分かると思うよ」リンドストロームはこう話している。