11月のF1最終戦アブダビGPを最後にキミ・ライコネンがフェラーリのシートを明け渡す公算が、日に日に増している。
ライコネンは2010年の契約こそ結んでいるものの、フェラーリがフェリペ・マッサのチームメートとしてフェルナンド・アロンソ(ルノー)を望んでいるのは、周知の事実だ。
以前、このうわさについて質問された際にライコネンは、自分には契約があると渋々コメントしていたが、24日(木)、F1公式ウェブサイトに掲載されたインタビューでもライコネンは、「2010年もフェラーリで全力を尽くす」と語るのみだった。
ところが同じ日、ライコネンが母国フィンランドのTV局『MTV3』にコメントしところによると、契約があるからといって「来年フェラーリに乗るとは限らない」というのが本人の認識のようだ。
「彼らは何か話し合いをしたがっているね」と、ライコネンは付け加えている。
代理人のスティーブ・ロバートソンは言う。「キミはフェラーリと契約を結んでいるが、みんな知ってのとおり、契約は破られることもある」
「われわれはフェラーリと話し合っている。しかし、他のオファーにも耳を傾けているよ。今のところ、キミが100%、フェラーリに残るかどうかは分からない」
しかも同じ24日、最近はめったにライコネンの話題を持ち出さないフェラーリ社長ルカ・ディ・モンテゼモーロが、あやうく内情を公にしそうになった。
スペイン『Marca(マルカ)』紙の電子版には、マドリッドで行われたチームイベントについて同国の報道陣に答えるモンテゼモーロの動画が載っている。そこでモンテゼモーロは、こう話しているのだ。「スペインにこれほどわれわれのファンがいるなんて、とてもうれしい。しかも来年、アロンソが・・・・」
その時点でモンテゼモーロは口を閉じ、笑いながら、この一言に色めきたったマスコミを指さすのだった。
後にモンテゼモーロは、次のように語っている。「マッサが第1のドライバーである事は断言できる。サードドライバーはジャンカルロ・フィジケラになるだろう」
「シンガポールGPが終わったら、ステファノ・ドメニカリ(チーム代表)と私はミーティングを行い、2番目のマシンに誰を乗せるか決める。発表はいずれ行うよ」