”難しい” 本日のスクーデリア・フェラーリ・マールボロのプレスリリースで何よりも際立っていたのはこの言葉だった。
キミ・ライコネンはフリー走行2回目を14番手で終え、ジャンカルロ・フィジケラはチームメートの2つ下、16番手だった。シーズンも終盤を迎えて10チームの序列は2009年の開発を続けることを選んだか、それとも来季の開発に集中することを選んだかで決まっているようだ。われわれは後者に属している。それでも、金曜日のタイムはパフォーマンスを正確に表すものではなく、路面が”グリーン(ラバーがのっておらず、滑りやすい状態)”なサーキットにおいてはその見方が実に正しい。年に1度しか使用されないマリーナ・サーキットはタイヤが作動するだけのグリップを得られるまでに時間がかかるので、現地時間午後7時(日本時間午後8時)から最後のフリー走行が行われる土曜日(26日)に(路面状況の)向上するだろう。
少なくともわれわれのドライバー2人は、市街地サーキットであるがゆえに脅威となるバリアに接触することはなかった。セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が昨年の勝者であるルノーのフェルナンド・アロンソをかわしてトップタイムを記録した。3番手位にはマクラーレンのヘイキ・コバライネンで、この3人だけが1分49秒の壁を破ったドライバーたちだ。4番手にはBMWザウバーのニック・ハイドフェルド、5番手は選手権リーダーであるブラウンGPのジェンソン・バトンだった。6番手はマーク・ウェバー(レッドブル)だったが、今日はウェバーにとって良い1日にはならなかっただろう。ウェバーはフリー走行2回目でクラッシュし赤旗中断の原因を作り、長距離を走った後のタイヤパフォーマンスを評価するのに必要な、スクーデリアのロングランのプログラムが中断された。
F1サーカスがシンガポールに来るのはこれが2回目だが、数百もの照明に照らされたこのチャレンジングなサーキットをクルマが駆け巡る様は、いつ見ても心を打たれる。