フェラーリの2009年シンガポールGP2日目総括

2009年09月27日(日)Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーをはてなブックマークに追加
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スクーデリア・フェラーリ・マールボロにとっては、より厳しい状況になっている。マラネロでの設計と開発が2010年のクルマへ集中する中でF60は、2009年の開発を続け、シーズン終盤の4戦へ向けて改良を行ってきたチームの攻撃にさらされることとなった。

チャンピオン経験チームに所属するチャンピオン経験ドライバー、つまりフェラーリのキミ・ライコネンが13番手になることからも、非常に難しい状況であることが分かる。正直なことにジャンカルロ・フィジケラは、自身がクルマを振り回していたのではなく、クルマに自分が振り回されていたようだったと認めた。そのフィジケラは18番手になっている。

多くのクルマがスピンし、バリアに接触しており、シンガポールのトラックが非常に攻略しにくいものであることが証明された。実際に、予選でもルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)が大きなクラッシュを喫し、最後のセッションは残り26秒のところで赤旗が出された。幸運なことに、バリチェロに大きなケガはなかった。セッションが再開されることはなかったため、その時点で最速のタイムを記録していたドライバー、マクラーレンのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。

ハミルトンとともにポールポジションに並ぶのはレッドブルのセバスチャン・ベッテル。ウィリアムズのニコ・ロズベルグが今季2度目の2列目を獲得し、4番グリッドにはレッドブルのマーク・ウェバーが並ぶ。バリチェロは5番手のタイムを記録しているが、ギアボックス交換を行ったため5グリッド降格し、10番グリッドからスタートすることになる。これにより、ルノーのフェルナンド・アロンソが5番グリッド、トヨタのティモ・グロックが6番グリッドを獲得した。

昨年のシンガポールGPは、長い戦いになっていた。ここ数週間に大論争の的となっていたものを含め、セーフティカーが長時間導入されたこともあり、1時間47分という長時間の戦いだった。ミスの許されないトラックであるため、レース中にセーフティカーが導入される可能性は非常に高い。他のストリート・サーキットと同様に、オーバーテイクは困難であるため、ライコネンとフィジケラはスタートでの強力な武器、KERS(運動エネルギー回生システム)の効果を期待することになる。初めの数百メートルで、少なくとも数名のライバルを抜くことを期待している。信じられないほど気温と湿度が高いため、信頼性が決定的な要素になるが、これはドライバーの体力面にも影響を与える。だが、トラックの特徴を考えれば、幸運が舞い込んでくる可能性はある。チームが日本へ行く前にポイントを獲得するには、ある程度の運が必要になるだろう。

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