トヨタ自動車株式会社が4日(水)に東京都内で緊急記者会見を行い、F1からの撤退を正式に発表した。
会見に出席したのは取締役社長の豊田章男氏と、専務取締役でありパナソニック・トヨタ・レーシングのチーム代表である山科忠氏。
会見の冒頭、豊田氏は「社内の取締役会にて議論しました結果、本年をもって(参戦を)終了することにいたしました」とF1からの撤退を発表した。また豊田氏は、エンジンの供給もしないことを明らかにし、F1からの「完全撤退」であると語った。
豊田氏は撤退を決断した理由について、「現在の経営環境や中長期的な観点から、苦渋の決断をせざるを得なかった」と説明。これまでチームを支えてきたスポンサーや関係者、そしてファンに対する感謝の言葉も述べていた。
トヨタが進めるTDP(トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム)出身の中嶋一貴(ウィリアムズ)、小林可夢偉(トヨタ)についての話になると、山科氏が涙を見せながら支援していきたいと語った。
チームの今後について、F1チームを運営してきたTMG(トヨタ・モータースポーツ有限会社)は規模を縮小させながら存続させるとして、売却する意志がないと山科氏は話していた。
日本の企業としては、今季開幕前にはホンダがF1から撤退し、先日はブリヂストンが2010年シーズンをもってF1タイヤ供給を終了すると発表していた。
会見の詳細については、携帯サイトに掲載しております。