ジェンソン・バトン(ブラウンGP)は手段を選ばない形でのワールドチャンピオン獲得に興味を示していない。
イギリス出身のバトンは今週末の鈴鹿でチャンピオン獲得を決める可能性がある。かつてアイルトン・セナとアラン・プロストが鈴鹿でチャンピオンを争ったときに巻き起こった論争について尋ねられたバトンは、次のように話した。
「人間性の問題だよ。自分自身をだましたような気分になるだろうし、そう思うドライバーは僕だけじゃない」29歳のバトンはそう語り、デーモン・ヒルやジャック・ビルヌーブとチャンピオンを争ったミハエル・シューマッハが議論を呼ぶ勝利を収めたことに触れた。
「シューマッハはそうしたけれど、僕はそうしない。自分にとってそれほど大きな意味があるとは思えないんだ。観ている人たちもだますことになる。それに何の意味があるんだ? レース中にショートカットをするようなものさ」
くしくも、フェラーリの元作戦担当で現在はブラウンGPのチーム代表のロス・ブラウンが今はバトンを優遇しているのではないか、とのルーベンス・バリチェロが持つ懸念を『Daily Mail(デイリー・メール)』紙が報じたばかりだった。
先週末のシンガポールGPではピットストップ時にエンジンがストールしたバリチェロは、無線で「僕のクルマに何をしているんだ?」と言ったとの話もある。
バトン自身は、秘密裏の作戦への関与を否定し、次のように話した。
「ルーベンスがもっと違う性格だったり、僕がチームメートを大嫌いだったりした場合には、僕も違った考え方をするかもしれないね」