ジェンソン・バトン(ブラウンGP)は、メルセデスが買収したブラウンGPを離脱し、2010年はマクラーレンに移籍する可能性が高いようだ。
バトンとブラウンGPは報酬の増額についての意見が対立していたが、バトンはマクラーレンと合計1,800万ポンド(約27億円)の3年契約を結ぶ予定だと『The Guardian(ガーディアン)』紙が報じている。
『Daily Mail(デイリー・メール)』紙は、今週中に契約が結ばれる可能性もあると報じた。
「ジェンソンが忘れ去られるようなことは避けたい」バトンのマネジャーであるリチャード・ゴッダードはこのように語った。
ブラウンGPのニック・フライCEOは16日(月)、『BBC』ラジオへ結末に関するヒントを残していた。
「ジェンソンとは、われわれがかなりの額だと考えている報酬の話し合いをしてきた。今回の件(メルセデスによる買収)は、何の影響も与えない」
「ジェンソンが来年もわれわれと一緒にいることを願っている。だが、F1は世間離れしているわけではない」
「われわれがチームとして生き残れたのは、自分たちにできる範囲内で賢く運営してきたからだ」とフライは語った。
『Mirror(ミラー)』紙は、バトンがブラウンGPの「最優先候補」だと語り、マクラーレンのほうがバトンへいい条件を提示しているとのうわさを疑問視する、フライの次のような言葉を掲載している。
「忠誠心と、われわれが彼にささげてきたものすべて、そして他へ行った場合に得られる金額、正直に言って私は疑っているが、彼はそれを考えなければならない」
マクラーレンのオファーはブラウンGPよりも、少なくとも1年あたり200万ポンド(約3億円)高いとみられている。しかし『The Times(タイムズ)』紙はブラウンGP関係者の話として、バトンが実際にオファーされたのは800万ポンド(約12億円)であり、さらに高額を要求していたと報じた。
ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)が2010年にブラウンGPから生まれ変わるメルセデスGP入りすることはほぼ確実であり、メルセデスはチームメートもドイツ人にしようとしているとの憶測もある。しかしフライはこれを次のように否定した。
「自信を持ってそれが誤りだと言える。もちろん、彼ら(メルセデス)にとっては、ドイツ人ドライバーがいいだろうが、2人ともドイツ人にする必要はない。そうするつもりもない」
メルセデスのノルベルト・ハウグ(競技責任者)はこのように語っていた。
「純粋なドイツチームにしたいわけではない。国際的なチームであり、2人の最高なドライバーを乗せたいと思っている」
メルセデスの親会社であるダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は、メルセデスがチーム代表のロス・ブラウンに対してドライバーのラインアップを「指示」することはないとして、こう話した。
「われわれは、彼が何を望んでいるのか聞いて話していき、そして意見を一致させる」