F1を統括するFIA(国際自動車連盟)会長の座を巡る争いが一段と激しくなっている。そんな中アリ・バタネンは、「汚い」戦略を使ってジャン・トッドに対抗することはないと語っている。
会長選挙は23日(金)に投票が行われるが、フランスの廷吏が現会長のマックス・モズレーへ、バタネンからの書簡を届けていた。バタネンは、モズレーがトッドの選挙活動を公然と支持していることに懸念を示している。
『Daily Telegraph(デイリー・テレグラフ)』が報じているこの書簡の中でバタネンは、フランスの法律に違反しているとモズレーを非難した。民主的な選挙手続きの間、非営利団体であるFIAには中立性が求められているとのことだ。
「選挙結果をゆがめようとして選挙期間中に中立性の原則に違反することは、フランス法廷から処罰を受ける行為だ」バタネンはこのように書いている。
さらにバタネンは、最近に論争の的となった書簡の中でモズレーがバタネンを中傷していたことも非難した。
「私に対して行われた行為に対し、行動を起こす権利が私にはある」とバタネンは加えている。
またトッドは最近、FIAの投票者に対して、バタネンの選挙活動を「誤った主張」と「個人的な攻撃」と表現していた。
ブラジルGPを前にしたサンパウロで、バタネンは次のように反論している。
「多くの者が連絡してきて、私の活動が汚いと非難されているのはどういうことかと質問してきた」
「答えは非常にシンプルなものだ。私が変革や民主性、そして透明性について話したのが間違いだったようで、それが選挙前にFIAへかかわっていた人たちに対する個人攻撃だと解釈された」
「古くからある選挙戦略だが、驚かされたよ」