シルバーストンの首脳がヤス・マリーナ・サーキットのパドックに姿を見せた30日(金)、2010年のイギリスGP開催へ向けた希望に光が差してきた。
皮肉なことに、シルバーストンのマネジングディレクターであるリチャード・フィリップスが足を踏み入れたのは、アブダビ政府が数億ドル(数百億円)もの資金を投じて建設した、前例のないほど豪華な最新F1サーキットだ。
しかし、イギリス政府はグランプリ開催へ直接の支援を行っていない。それでもシルバーストンは3820万ポンド(約57億円)を売り上げ、70万ポンド(1億円)ほどの利益を計上している。
そのためシルバーストンは、バーニー・エクレストンが提案している2010年のレース開催料にしり込みしているわけではない。シルバーストンが懸念しているのは、レース開催料が1年ごとに7%ずつ増加していくという点だ。
ジェンソン・バトン(ブラウンGP)は、もし来年にチャンピオンとしてシルバーストンでレースできなければ、「悲惨だ」として、次のように語った。
「ルイス(ハミルトン/マクラーレン)も僕も、できるだけ手助けするよ。イギリスGPがないなんて、想像することもできない」
フィリップスは、30日にエクレストンと会う予定だ。そのエクレストンは、アブダビの新サーキットをF1で最高だと絶賛している。
「少しシルバーストンのようでもあるじゃないか」とエクレストンはメディアに対してジョークを飛ばしていた。