FIA(国際自動車連盟)会長であるジャン・トッドは、前任者マックス・モズレーが進めていたF1のコスト削減を継続すると明言した。
「F1はお金がかかりすぎる」
「ホンダ、BMW、トヨタが去ったことは悲しく思うが、巨額の資金を投じて望んでいたような結果が出せなければ、当然のことだ」
「だがその一方で、新チームが参入してくれるのは素晴らしいことだ」数年前までフェラーリを率いていたトッドは、『Le Figaro(ル・フィガロ)』紙へこう語った。
しかし、莫大な予算でF1を戦っているフェラーリは今年、予算制限を導入しようとするモズレーと激しく対立していた。
その後に導入されたコスト削減の対策が「十分でない」とのモズレーの意見にトッドも賛成しており、政治的な対立を批判しているが、「予算を厳しく制限すること」には反対しているとも語った。
「しかしF1を存続させたいと思うのなら、目を覚まして、抜本的な対策を決断する必要がある。モータースポーツは、時代に対応しなければならない」とトッドは加えている。
またトッドは、F1チームによって組織されるFOTA(フォーミュラ1チームズ・アソシエーション)が、KERS(運動エネルギー回生システム)を使用しないことを満場一致で決定していることも残念だとして、次のように話している。
「なので、ワーキンググループを作ることにした」
トッドによると、フェラーリの元エンジン責任者ジル・シモンが責任者となり、F1の新技術開発と環境対応を率いていくようだ。