F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)会長の座を巡る戦いが最終局面に入り、候補者であるジャン・トッドとアリ・バタネンが23日(金)の投票日を前に、接戦を繰り広げている。
最近になって漏えいした文書の中で、バタネンはトッドに「大差で負ける」と現会長のマックス・モズレーが語っていたことから、2人の候補者の対立関係が激しくなっていた。モズレーはトッドの会長就任を希望しており、F1最高権威のバーニー・エクレストンもトッドへの支持を表明している。
1981年に世界ラリー選手権を制し、欧州議会の元議員でもあるバタネンは、『The Sport Briefing(スポーツ・ブリーフィング)』に対して次のように語った。
「彼らには何も期待していない」
「彼らは古い権力体制の維持を望んでおり、新しい方法で統治していこうとする人たちを歓迎していない」
その一方でフェラーリの元チーム代表であるトッドは、世界中のFIAメンバーへ書簡を送り、バタネンの「ネガティブな」選挙活動を非難している。
トッドは自身の選挙活動について、「威厳」があり、「実際の問題に集中したもの」としながら、バタネンは「誤った主張」と「個人的な攻撃」を行っていたと語った。
「われわれは、このことを残念に思っており、われわれの活動やスポーツ、自動車界全体へ悪影響を与えないようにする」とトッドは加えている。